2000年度(平成13年3月発行 フラテ87)
渡辺雅彦教授が生体構造解析学分野の教授に就任されて約2年が経ちました。ようやく当初予定していたすべての実験室が完成し、落ち着いて実験ができるようになりました。しかしながら、教室員も増え早くも院生室の空きスペースがなくなってきました。次に来る人はどこに座らされるか心配です。現在、当講座ではグルタミン酸による脳の発達・可塑性制御機構と グリア細胞によるニューロン分化の制御機構の解明という大きなテーマを柱として研究を行っています。また、渡辺教授の神経解剖学的な手法(in situ ハイブリダイゼーション法、免疫組織化学法、電子顕微鏡による 解析等)を頼りに学内外を問わず多くの人が技術を学びに来て、多くの研究機関と共同研究を行なっています。一方で、解剖実習用の献体の窓口となる白菊会の事務局が置かれ、スタッフの先生方は教育にも熱心です。そんな教室の教室員を紹介いたします。
渡辺 雅彦 (教授)
教授になってからというもの 大好きな実験を行う時間が制限されストレスがたまりつつあります。そのため実験の手早さと確実性には以前にもまして磨きがかけられ、誰もかないません。実験室で実験をして動き回っているときが一番生き生きとしています。
永島 雅文 (助教授)
昨年、講師から助教授に昇進されました。現在は解剖発生学、解剖学実習等の教育に力を注がれています。カラオケでの声量はさすがです。
清水 秀美 (技官)
法医解剖の技官でもあり、解剖実習の遺体処置もし、実験もこなす一人三役のタフな男の人(自称医学部で一番いい男)です。法医解剖で日々疲れながらも、現在ラットモノクローナル抗体作成、神経初代培養等いろいろな技術を修得し、かなりの成果を上げています。今は獣医にも出張していきます。無類の甘党で、飲み会でアイスを買ってこないと怒られます。将来は抗体作りで一儲けすることと主夫として家庭に入るのが夢だとか。
石村 知子 (事務員)
教室および白菊会事務局の事務員としてテキパキと仕事をこなす頼もしい秘書さんです。筆者とは味覚の嗜好がちょっとかみ合わず、おやつの味でしばしばもめてしまいます。お昼ご飯を食べた直後によく「あー、お腹すいた。」といって何かを食べています。
山田 恵子 (ポスドク)
昨年分子解剖でマウス小脳のプルキンエ細胞とバーグマングリアの発達に関する研究で学位を取得され、今年からポスドクとして当講座に移られました。現在、ニューロンとグリアの発生分化について神経解剖学的な研究を行っています。お子さんの芳郎君(ヨッシー)はみんなの人気者ですが、恥ずかしがり屋で人前では恵子先生の後ろに隠れてしまします。
土岐(和田) 志麻 (研究生)
小児歯科の大学院生として分子解剖で研究を行い、マウスのバレレット形成の臨界期に関する研究で学位を取得され、昨年小児歯科の助手となりましたが、今年の6月で退職され青森で旦那様と歯科医院を開業されています。が、当講座の研究生になり研究の路を捨てきれずにいます。夫婦仲は大丈夫なのだろうかと心配しています。
深谷 昌弘 (D2)
前号のフラテで紹介されたテーマが暗礁に乗り上げてしまったため、現在はグルタミン酸受容体のシナプスへのターゲッティング機構を解明すべく、ノックアウトマウスの解析を行っています。愛車と宮崎バイクとのバトルを夢見て宮崎君を鍛え中です。筆者です。
宮崎 太輔 (D1)
理学部高分子機能の修士課程を修了し、今年から当講座の大学院生になりました。渡辺教授に毎日しごかれて、渡辺教授の愛を感じているそうです。ノックアウトマウスの電子顕微鏡を使った解析を行って電顕が恋人になってしまい、小道具に名前まで付けています(穴助、パッチー等)。夏にバイクを購入し風になることを覚えてしまいました。
山田 和之 (耳鼻咽喉科)
新しい NMDA 受容体の抗体作成に成功し 小脳のNMDA受容体について解析し、現在学位論文のデータをまとめているところです。11月に一人でアメリカの神経科学会に参加し、羽を伸ばしてくるのではないでしょうか。
山下 登 (泌尿器科)
ラットの坐骨神経で末梢神経損傷モデルを作成し、末梢神経に発現する分子動態を解析しています。酔っぱらうとあやしい動きの踊りとポーズを披露してくれます。最近はあまり見られなくなりましたね。エッオー!
大島 昇平 (小児歯科)
マウスの舌下神経核での NMDA 受容体解析と舌下神経で 神経切断モデルを作成し神経細胞死についての研究を行っています。マウスだけでは物足りず、家でハムスターのハム平くんを飼ってかわいがっています。大のビール好きで、ビールを飲みだしたら止まらないです。
高崎 千尋 (小児歯科)
マウスの三叉神経核のグルタミン酸トランスポーターについて 研究をしています。おしとやかな先生ですが、小児歯科軍団の陰の支配者です? 根室出身なのでおいしいカニを送ってくれるそうです。
横山 理恵子 (小児歯科)
マウスの大脳皮質のバレル形成に関する研究を行っていて、難しいと言われていたバレルの染色を見事やってのけました。どれだけお酒を飲んでも酔い潰れることはなく、教室で一番お酒に強いです。いっしょに飲むときは気を付けましょう。
境 和久 (D1・理学)
春から当講座でアミノ酸トランスポーターに関する研究を行っています。大食い選手権にでられるくらいよく食べ、一食でご飯2合を平気でたいらげてしまします。筆者らにかわって飲み会の残り物処理班として大活躍中。よくわからないのですが、家にはすごい物があるらしいです。
中村 美智子 (医学部6年)
最近実習が忙しく実験をする暇がなくなってしまいましたが、時間が空いているときは実験を手伝ってくれます。今年も彼女が医系運動会の教職員リレーに出てくれたおかげで2年連続優勝ができました。来年も出場してくれるでしょうか。
山崎 美和子 (医学部5年)
放射状グリアのセリン合成酵素について、自ら精力的に実験に取り組んで成果を上げています。学会デビューも果たし、もうすぐ論文が出るでしょう。卒後の進路はもう決定でしょうか?
文責:深谷